Josaphat Laboratory graduated Hayato Tezuka with Master Thesis entitled “Microwave Scattering Simulation using CIP method for Road Surface Observation”. This research is joint research with Weathernews Corporation to develop a technique to forecasting the condition of road surface, especially snow covered area like Hokkaido island.
タイトル:路面雪氷観測のためのCIP法を用いたマイクロ波散乱シミュレーション
手塚隼人
本論文では、路面雪氷観測に役立てることを目的としたマイクロ波シミュレーションを扱うマイクロ波の雪氷や道路に対する挙動を調査し、合成開口レーダーによる路面雪氷観測の実現に生かす予定である。ここではマイクロ波の雪氷に対する挙動を調べるため、マイクロ波による雪氷計測実験のシミュレーションを行う。さらに、実際にその雪氷計測実験を行った。本論文では、これら雪氷計測シミュレーションと雪氷計測実験を比較することで得た結果を紹介し、この結果について検討する。雪氷計測実験は、ホーンアンテナから雪のサンプルに向けてマイクロ波を放射し、その反射波を計測して行った。計測は、アンテナからサンプルまでの距離・雪質・雪量・雪の透過先にある物体・マイクロ波の入射角等の条件を変化させて行った。雪氷計測実験のシミュレーションでは、電磁波伝搬をシミュレーションする手法として、最近注目を集めている高精度の数値計算手法であるCIP法を用いたプログラムを使用した。CIP法は、電磁波伝搬問題への適用に関しての事例が少なく、雪氷計測に関してはまだ未知数であるが、計算効率の点で優秀であるとされている。CIP法について調査し、マイクロ波散乱シミュレーションのプログラムを作成して、シミュレーションを行った。以上の試みにより、CIP法による雪氷計測実験のシミュレーションは行うことができたが、実験結果とシミュレーション結果に誤差が生じた。